本センターでのサポートは、下図のようなスポーツ医・科学支援の流れのイメージを基にアセスメント（フィジカルフィットネス）とサポート（栄養、心理、フィジカルトレーニング、映像、動作分析、レース・ゲーム分析）を展開しています。
出典：スポーツ庁 / 2022年
https://www.mext.go.jp/sports/content/20221128-spt_kyosport-000025966_2.pdf
アセスメント
アスリートへの各種サポートのもととなるフィットネスチェックを実施しています。フィットネスチェックは国立スポーツ科学センターで行われる測定項目と手順に沿って行います。また、アスリート全員が同じ種目を測定するのではなく、各競技に必要と思われる種目を選定しニーズに即したテーラーメイド型の測定を行います。
身体組成
身長、体重、体脂肪率、除脂肪量等を測定します。トレーニングや栄養指導後の体組成変化を評価します。また、車いす用体重計や四肢の機能障害があっても測定できる体組成計もあるため、パラアスリートも測定可能です。（測定機器：BSM170、InBody770、InBody BWA、車いす用体重計）
筋力・筋パワー
単関節による筋力発揮を評価します。また、ハムストリングスの傷害、膝関節手術後の筋力発揮の回復段階を評価します。（測定機器：BIODEX）
等尺性の筋力発揮（握力、背筋力）を評価します。（測定機器：握力計、背筋力計）
トレーニング現場で測定することのできるパフォーマンス（挙上速度、筋パワー）を評価します。（測定機器：主にEnode）
運動能力
跳躍力
垂直跳びや連続リバウンドジャンプによる跳躍高やジャンプ指数などのジャンプ力を評価します。（測定機器：マルチジャンプテスタ）
投てき能力
メディシンボール投げによる投てき力を評価します。
疾走能力
光電管を用いて30ｍ走や50ｍ走で指定区間のスプリットタイム等を算出し走能力を評価します。（測定機器：WITTY）
全身反応時間
前方の光刺激および音刺激に対して、すばやく反応した時間を評価します。
アジリティ
ステッピングや反復横跳びなどで調整力を評価します。
エネルギー産生能力
無酸素性パワーやミドルパワー、サッカー等に必要な間欠的持久力を評価します。（測定機器：風神雷神）
最大酸素摂取量
全身持久力を評価します。本センターではパラアスリートも測定可能な大型トレッドミルがあります。
その他
ヘモグロビン推定値を測定し、コンディションを評価します。（測定機器：ASTRIM FIT）
サポートについて
アセスメントによって明らかとなった課題に対して、競技者や指導者等に適切なサポートを提供しています。
各サポート紹介
心理サポート
アスリートの実力発揮には心理的要素が深く関連しています。心理検査やメンタルトレーニング技法の指導、バイオフィードバック（簡易脳波計、自律神経バランス測定計等）を行い、必要に応じて個人やチームに対して心理サポートを実施します。（測定機器：簡易脳波計、自律神経バランス分析計）
栄養サポート
身体づくりやパフォーマンスを安定的に生み出すための基礎は栄養です。個々人やチームの課題に即して食事や栄養指導を行います。
動作分析
自身の発揮するスキルを客観的に分析することで、自分の良さや課題点を見出します。（測定機器：3次元動作解析システム，床反力計（フォースプレート））
映像等パフォーマンス分析
トレーニング時や試合時において得られる映像やパフォーマンスを数値化する特殊な測定機器を用いて、プレーの数値化やレース速度等を評価し、フィードバックします。（測定機器：optojumpnext、DartFish等）
その他
必要に応じ、スポーツ科学に精通した指導者が、自身の体力レベルや競技種目特性を考慮した上で、トレーニング指導やコンディショニング指導を行います。
利用案内（利用の流れ）
測定前
競技団体とのすり合わせで決めていきます。
お問い合わせフォームから、希望するサポート内容や日程等を記入し連絡。後日、サポート内容やサポート日程に関する打ち合わせを当センターにて実施します。
- 希望測定項目
- 測定時期
- 対象アスリート
- 支援対象選手はSSP認定アスリート、佐賀県競技団体強化育成指定選手等です。詳しくはお問い合わせください。
- サポートに先立ち，同意書等の準備と提出
- サポート実施
- 即日フィードバックや後日フィードバックも必要に応じて対応します。
- 得られたデータはアスリートおよび指導者と共有します。
次回利用のスケジュールや内容について検討し、今後につなげます。
測定（フィットネスチェック）
測定後
- 追加のフィードバック
- 次回以降の日程調整
- 各種サポートの調整、実施
